iPhone+AirPodsだけで音楽を聞いている人は圧倒的に音質面で損をしている
日本人の60%以上はiPhone使いだし、有線接続の煩わしさもあってAirPodsなどのワイヤレス環境もかなり普及した。なので音楽鑑賞はiPhone+AirPodsだけでという人も多いのではないだろうか。
外出時などの利便性を優先すればそれがベストなのだろうけど、四六時中その環境だけで音楽を聴くのは損をしているなあと思う、特に音質面において。
今回はなぜスマホ+ワイヤレスで聴くと音質が悪いのかという説明と、少しのコストからできる改善点、さらに音楽沼にハマらない程度でのソコソコの音楽環境改善について解説したい。
スマホ+ワイヤレスの音楽環境では、容量を減らすための圧縮とワイヤレスで伝送するための圧縮で、実際に聞くまでに2回も音源が圧縮されている。
(iPhoneではAACの圧縮音源とワイヤレス伝送のためのAAC圧縮。Androidではmp3圧縮音源とワイヤレス伝送のためのapt-X,LDAC,AACの音源圧縮)
このとき音源は不可逆で圧縮される。
つまり圧縮されたデータは展開しても元のデータには戻らず、元のデータより音質が悪くなっている。
人に聞こえないとされる高音域はバッサリとカットされてしまうし、音の解像度も低くなる。
(音の解像度とはAMラジオ、FMラジオ、CDを聞いたときを思い浮かべてもらえば分かりやすい。前者になるほど音はザラザラした感じがして解像度が低い。後者になれば音に艶が出るように感じられ解像度が高い。)
特にワイヤレス伝送するための圧縮はリアルタイムで圧縮・展開処理をする必要があり、処理速度優先のために音質をかなり犠牲にしている。
有線イヤホンを使えば、ワイヤレス伝送のための不可逆圧縮はされない。
なので圧縮による音質悪化を防ぐことができる。
安い2000~3000円の有線イヤホンでもその違いが分かるのではないだろうか。
例えば、iPhone環境ならばEarPods。
AndroidユーザーならばFinal E2000など。
(※3.5mmイヤホンジャックが無いなら安くても良いので3.5mm to USB-C DACを)
通常ネットで購入する楽曲のファイル形式はAACやmp3だと思う。
不可逆圧縮の音源なので元のデータより音が悪くなっている。
一方ロスレス音源、つまり可逆圧縮音源であるApple Lossless「.ALAC」、flac「.FLAC」や無圧縮音源「.WAV」の音源ファイルでは音質の悪化はない。
なので有線イヤホンで「.ALAC」「.FLAC」「.WAV」の音源ファイルを聞けば、不可逆圧縮音源+ワイヤレスで起こる音質の悪化は完全に防ぐことができる。
Apple LosslessはApple Musicから、flacはmoraなどのサイトから購入できる。
またCDをリッピングすることでALAC,FLAC,WAVのロスレスファイルを作ることができる。これらをスマホに取り込めば良い。
ストリーミングだったら44.1kHz /16bit以上のものかハイレゾ音源を。
(Amazon Music HDのコーデックはFLACらしい)
有線イヤホンに変えてロスレス音源で聴けば、
音のクリアさ、
高音の艶やかさ、
ボーカルの伸び、
など、圧縮音源+ワイヤレスで失われてしまったモノが必ず分かると思う。
ワイヤレスで聞き慣れている人は元の楽曲の違った一面を垣間見ることができるはず。
不可逆圧縮音源+有線イヤホンや、
ロスレス音源+ワイヤレスイヤホンなど、
どちらか片方に不可逆圧縮が入ってしまうと音質の改善効果は薄くなる。
必ずロスレス音源+有線イヤホンの構成で聴いてみよう。
オーディオの環境にハマることをオーディオ沼にハマるというらしい。
ネット上からハマっている人々を見ると、手間ひま・お金を湯水のように注ぎ込んでいて、その沼の深さははかり知れない。
そのオーディオ沼にハマるとは行かないまでも、ソコソコのコストで音楽鑑賞環境アップできるポイントを紹介したい。
●同価格帯ならイヤホンよりヘッドホンの方が音が良い
同じメーカーで同じ価格のイヤホンとヘッドホンがあるとするならば、イヤホンよりヘッドホンの方が音質が良い。
ヘッドホンの方がドライバーユニット、バスブースト構造を大型化できるためで、音のクリアさや低音の強さが上回る。
●まずは1万円程度の有線接続の製品を。3万円以上の製品は趣味の領域
例えば2000円の有線イヤホンと、5000円の有線イヤホンでは値段による性能アップが分からなかったりする。
確かに音の聞こえは違うのだけれどそれが良いかといえば…のような感じになることも多い。
一方、1万円以上の有線イヤホンになると、やっぱり2000円のイヤホンとは違うわ~とその良さをしみじみ感じることができる。
また3万円ぐらいまでは順調に価格による性能アップを感じることができる。
しかし3万円以上になるとコストに対する性能アップが感じられなくなってくる。
(個人的にはこれ以上の価格の製品は違いのわかる人向けというか、オーディオ沼にハマる人向けだと思っている)
●DACで音質改善
スマホとイヤホン・ヘッドホンの間にDACを挟むことで音質改善や解像度アップが期待できる。
DACはチップのメーカーで音質がかなり異なる。
ESSか旭化成エレクトロニクスのDACチップを搭載したものを選ぶのが一番無難。
手軽に音質改善できるスマホ向け小型製品もある。
iPhoneユーザーなら3.5mmイヤホンジャックが使えるようになり、
イヤホン・ヘッドホン製品を選ぶ選択肢が広がる。
(※ちなみにEarPodsのライトニングコネクタ部分にDACチップが搭載されているが性能はそれなり)
という訳で今回は、有線接続による音の良さについて説明してみました。
スマホとワイヤレスでしか音楽を聞いていないという人は、
ぜひとも有線イヤホンでロスレス音源を聞いてみてください。
今まで聞いていた音楽の印象が全く違うものに変わりますよ。
外出時などの利便性を優先すればそれがベストなのだろうけど、四六時中その環境だけで音楽を聴くのは損をしているなあと思う、特に音質面において。
今回はなぜスマホ+ワイヤレスで聴くと音質が悪いのかという説明と、少しのコストからできる改善点、さらに音楽沼にハマらない程度でのソコソコの音楽環境改善について解説したい。
ダブルの音源圧縮で音質が悪くなる
スマホ+ワイヤレスの音楽環境では、容量を減らすための圧縮とワイヤレスで伝送するための圧縮で、実際に聞くまでに2回も音源が圧縮されている。
(iPhoneではAACの圧縮音源とワイヤレス伝送のためのAAC圧縮。Androidではmp3圧縮音源とワイヤレス伝送のためのapt-X,LDAC,AACの音源圧縮)
このとき音源は不可逆で圧縮される。
つまり圧縮されたデータは展開しても元のデータには戻らず、元のデータより音質が悪くなっている。
人に聞こえないとされる高音域はバッサリとカットされてしまうし、音の解像度も低くなる。
(音の解像度とはAMラジオ、FMラジオ、CDを聞いたときを思い浮かべてもらえば分かりやすい。前者になるほど音はザラザラした感じがして解像度が低い。後者になれば音に艶が出るように感じられ解像度が高い。)
特にワイヤレス伝送するための圧縮はリアルタイムで圧縮・展開処理をする必要があり、処理速度優先のために音質をかなり犠牲にしている。
安くても良いから有線イヤホンで聞いてみよう
有線イヤホンを使えば、ワイヤレス伝送のための不可逆圧縮はされない。
なので圧縮による音質悪化を防ぐことができる。
安い2000~3000円の有線イヤホンでもその違いが分かるのではないだろうか。
例えば、iPhone環境ならばEarPods。
AndroidユーザーならばFinal E2000など。
(※3.5mmイヤホンジャックが無いなら安くても良いので3.5mm to USB-C DACを)
さらにロスレス音源にすれば違いは必ず分かる
通常ネットで購入する楽曲のファイル形式はAACやmp3だと思う。
不可逆圧縮の音源なので元のデータより音が悪くなっている。
一方ロスレス音源、つまり可逆圧縮音源であるApple Lossless「.ALAC」、flac「.FLAC」や無圧縮音源「.WAV」の音源ファイルでは音質の悪化はない。
なので有線イヤホンで「.ALAC」「.FLAC」「.WAV」の音源ファイルを聞けば、不可逆圧縮音源+ワイヤレスで起こる音質の悪化は完全に防ぐことができる。
Apple LosslessはApple Musicから、flacはmoraなどのサイトから購入できる。
またCDをリッピングすることでALAC,FLAC,WAVのロスレスファイルを作ることができる。これらをスマホに取り込めば良い。
ストリーミングだったら44.1kHz /16bit以上のものかハイレゾ音源を。
(Amazon Music HDのコーデックはFLACらしい)
有線イヤホンに変えてロスレス音源で聴けば、
音のクリアさ、
高音の艶やかさ、
ボーカルの伸び、
など、圧縮音源+ワイヤレスで失われてしまったモノが必ず分かると思う。
ワイヤレスで聞き慣れている人は元の楽曲の違った一面を垣間見ることができるはず。
どちらか片方だけでは効果が薄い
不可逆圧縮音源+有線イヤホンや、
ロスレス音源+ワイヤレスイヤホンなど、
どちらか片方に不可逆圧縮が入ってしまうと音質の改善効果は薄くなる。
必ずロスレス音源+有線イヤホンの構成で聴いてみよう。
さらなるオーディオ環境アップへ
オーディオの環境にハマることをオーディオ沼にハマるというらしい。
ネット上からハマっている人々を見ると、手間ひま・お金を湯水のように注ぎ込んでいて、その沼の深さははかり知れない。
そのオーディオ沼にハマるとは行かないまでも、ソコソコのコストで音楽鑑賞環境アップできるポイントを紹介したい。
●同価格帯ならイヤホンよりヘッドホンの方が音が良い
同じメーカーで同じ価格のイヤホンとヘッドホンがあるとするならば、イヤホンよりヘッドホンの方が音質が良い。
ヘッドホンの方がドライバーユニット、バスブースト構造を大型化できるためで、音のクリアさや低音の強さが上回る。
●まずは1万円程度の有線接続の製品を。3万円以上の製品は趣味の領域
例えば2000円の有線イヤホンと、5000円の有線イヤホンでは値段による性能アップが分からなかったりする。
確かに音の聞こえは違うのだけれどそれが良いかといえば…のような感じになることも多い。
一方、1万円以上の有線イヤホンになると、やっぱり2000円のイヤホンとは違うわ~とその良さをしみじみ感じることができる。
また3万円ぐらいまでは順調に価格による性能アップを感じることができる。
しかし3万円以上になるとコストに対する性能アップが感じられなくなってくる。
(個人的にはこれ以上の価格の製品は違いのわかる人向けというか、オーディオ沼にハマる人向けだと思っている)
●DACで音質改善
スマホとイヤホン・ヘッドホンの間にDACを挟むことで音質改善や解像度アップが期待できる。
DACはチップのメーカーで音質がかなり異なる。
ESSか旭化成エレクトロニクスのDACチップを搭載したものを選ぶのが一番無難。
手軽に音質改善できるスマホ向け小型製品もある。
iPhoneユーザーなら3.5mmイヤホンジャックが使えるようになり、
イヤホン・ヘッドホン製品を選ぶ選択肢が広がる。
(※ちなみにEarPodsのライトニングコネクタ部分にDACチップが搭載されているが性能はそれなり)
という訳で今回は、有線接続による音の良さについて説明してみました。
スマホとワイヤレスでしか音楽を聞いていないという人は、
ぜひとも有線イヤホンでロスレス音源を聞いてみてください。
今まで聞いていた音楽の印象が全く違うものに変わりますよ。
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