アンプのコンデンサーを交換して音の変化を楽しむ -ど素人の電子工作④-
前回作ったトランジスタヘッドホンアンプ。
ブレッドボードで作製したので、ハンダ付けで固定されておらず部品交換が可能。
なので、
「このヘッドホンでは低音が足りないからこのコンデンサーに交換」とか
「この曲では解像度の高い中高音が聞きたいのでこのトランジスタに交換」
といったような、自分の好みに音質をカスタマイズできる。

交換できる部分は、
・入力カップリングコンデンサ
・バイアス部分にあるコンデンサ
・トランジスタ
・出力カップリングコンデンサ
・電源デカップリングコンデンサ
以上の5箇所。
今回部品を色々と交換してみて音質がどのように変化するか試してみた。
各部品は秋月電子と千石電商で購入。
試聴にはプレイヤーにShanling Q1、イヤホンにはXBA-N3を使った。


回路図で言うとこの箇所、47μF。


左から、
東信工業 音響用ハイグレード電解コンデンサ 16V 47μF
:低中高音の全体的なバランスが良い。まとまり感がある。
Panasonic OS-CON 20V 47μF
: 高音寄り。解像度が高い。高音がシャカシャカした感じも。
ELNA シルミックII アルミ電解コンデンサ 16V 47μF
: 中音寄り。低音も出ている。クリアで落ち着いた音。クラシックに向いてるかも。
ニチコン MUSE ES 両極性アルミ電解コンデンサ 25V 47μF
: 中音寄り。クリアな音。飽きのこない音質。
ニチコン MUSE KZ オーディオ用電解コンデンサー 25V 47μF
: 中低音寄り。どっしり感ある音。
回路図で言うとこの部分、0.01μF。


左から、
村田 積層セラミックコンデンサー 630V 0.01μF
: 高音の解像度が非常に高い。反面耳に突き刺さるような感じも。
(※セラコンって周波数特性上オーディオで使うにはよろしくないらしい、へぇ~。)
WIMA MKS2 100V 0.01μF
: 低域に力強さと伸びが出ている。
Faithful Link メタライズドポリエステルフィルムコンデンサ 100V 0.01μF
: 低中高バランスが良くクリア。この中では一番無難。
Faithful Link スチロールコンデンサー 50V 0.01μF
: やや中低音が強調される。音に鋭さを感じる。
Suntan メタライズドポリエステルフィルムコンデンサ TS04B 250V 0.01μF
:中低音寄り。高音の鋭さが低減される。
この部分。NPNトランジスタ。


大本の回路図を公開されている方のページではダーリントン接続のトランジスタを使っているので、まずはその中から選んでみた。
どれも高音がやや強めなので追加で2種、通常のNPNトランジスタを購入した。
左から、
サンケン電気 ダーリントントランジスタ 2D2390
:低音が出ている。パワフルな音。少しごちゃついた感じも。
サンケン電気 ダーリントントランジスタ 2D2560
: 全体的にバランス良い音色。落ち着いた感じ。
東芝 ダーリントントランジスタ 2SD1415A
:×失敗! !ノイズが走る!
サンケン電気 ダーリントントランジスタ 2D5100
: 若干高音寄り。多少リバーブがかる。華やかな音。
東芝 TTC5200
:ダーリントントランジスタに比べてクリアな音。低中高バランスの良い音。
サンケン電気 2SC3519A
:さらにクリアな音。低高音やや強め。高音が少し突き刺さるがダーリントンほどではない。
470μF のコンデンサー箇所。


出力カップリング用コンデンサと電源用のデカップリング・コンデンサ、どちらも容量は470μF 。
なので両方の用途としてコンデンサーを差し替えても良いけど、コンデンサーの種類によって得意不得意があるみたい。
オーディオ用コンデンサーはやはり出力カップリングとして使ったほうがいいみたいだね。
左から、
東信工業 音響用ハイグレード電解コンデンサ 16V 470μF
: 出力で使うのが良いみたい。パワフル。中音が伸びやか。
ルビコンZLH 電源用電解コンデンサー 35V 470μF
:出力カップリングではダメっぽい。電源コンデンサとしては平坦で乾いたような高音。微妙。
Panasonic OS-CON 16V 470μF
出力カプとして: 鋭い音。中高音寄り。今までスルーされていた音を感じ取れる。
電源用として: パワフル。テンポ良い音になる。
サン電子工業 超低ESR電解コンデンサ 25V 470μF
: 出力で使っても良いような気もするがやはり電源用コンデンサで。
クリアな音質。重厚感ある低音。音に奥行きが出る。
ニチコン MUSE KZ オーディオ用電解コンデンサー 35V 470μF
: バランスの良い柔らかな音。やや低音寄り。電源で使うと少し音がボヤける。
以上、今回はトランジスタヘッドホンアンプで、
コンデンサーとトランジスタを色々と換えて音を試聴してみました。
1つの部品を変えるだけで音楽の印象がガラリと変化して、
その部品の組み合わせも多数、
様々な音の変化を楽しむことができます。
前回作ったトランジスターヘッドホンアンプの作製と併せて、
アンプの部品交換、
みなさんもぜひお試しください。
ブレッドボードで作製したので、ハンダ付けで固定されておらず部品交換が可能。
なので、
「このヘッドホンでは低音が足りないからこのコンデンサーに交換」とか
「この曲では解像度の高い中高音が聞きたいのでこのトランジスタに交換」
といったような、自分の好みに音質をカスタマイズできる。

交換できる部分は、
・入力カップリングコンデンサ
・バイアス部分にあるコンデンサ
・トランジスタ
・出力カップリングコンデンサ
・電源デカップリングコンデンサ
以上の5箇所。
今回部品を色々と交換してみて音質がどのように変化するか試してみた。
各部品は秋月電子と千石電商で購入。
試聴にはプレイヤーにShanling Q1、イヤホンにはXBA-N3を使った。


入力カップリングコンデンサ
回路図で言うとこの箇所、47μF。


左から、
東信工業 音響用ハイグレード電解コンデンサ 16V 47μF
:低中高音の全体的なバランスが良い。まとまり感がある。
Panasonic OS-CON 20V 47μF
: 高音寄り。解像度が高い。高音がシャカシャカした感じも。
ELNA シルミックII アルミ電解コンデンサ 16V 47μF
: 中音寄り。低音も出ている。クリアで落ち着いた音。クラシックに向いてるかも。
ニチコン MUSE ES 両極性アルミ電解コンデンサ 25V 47μF
: 中音寄り。クリアな音。飽きのこない音質。
ニチコン MUSE KZ オーディオ用電解コンデンサー 25V 47μF
: 中低音寄り。どっしり感ある音。
バイアス部分のコンデンサ
回路図で言うとこの部分、0.01μF。


左から、
村田 積層セラミックコンデンサー 630V 0.01μF
: 高音の解像度が非常に高い。反面耳に突き刺さるような感じも。
(※セラコンって周波数特性上オーディオで使うにはよろしくないらしい、へぇ~。)
WIMA MKS2 100V 0.01μF
: 低域に力強さと伸びが出ている。
Faithful Link メタライズドポリエステルフィルムコンデンサ 100V 0.01μF
: 低中高バランスが良くクリア。この中では一番無難。
Faithful Link スチロールコンデンサー 50V 0.01μF
: やや中低音が強調される。音に鋭さを感じる。
Suntan メタライズドポリエステルフィルムコンデンサ TS04B 250V 0.01μF
:中低音寄り。高音の鋭さが低減される。
トランジスタ
この部分。NPNトランジスタ。


大本の回路図を公開されている方のページではダーリントン接続のトランジスタを使っているので、まずはその中から選んでみた。
どれも高音がやや強めなので追加で2種、通常のNPNトランジスタを購入した。
左から、
サンケン電気 ダーリントントランジスタ 2D2390
:低音が出ている。パワフルな音。少しごちゃついた感じも。
サンケン電気 ダーリントントランジスタ 2D2560
: 全体的にバランス良い音色。落ち着いた感じ。
東芝 ダーリントントランジスタ 2SD1415A
:×失敗! !ノイズが走る!
サンケン電気 ダーリントントランジスタ 2D5100
: 若干高音寄り。多少リバーブがかる。華やかな音。
東芝 TTC5200
:ダーリントントランジスタに比べてクリアな音。低中高バランスの良い音。
サンケン電気 2SC3519A
:さらにクリアな音。低高音やや強め。高音が少し突き刺さるがダーリントンほどではない。
出力カップリングと電源のコンデンサ
470μF のコンデンサー箇所。


出力カップリング用コンデンサと電源用のデカップリング・コンデンサ、どちらも容量は470μF 。
なので両方の用途としてコンデンサーを差し替えても良いけど、コンデンサーの種類によって得意不得意があるみたい。
オーディオ用コンデンサーはやはり出力カップリングとして使ったほうがいいみたいだね。
左から、
東信工業 音響用ハイグレード電解コンデンサ 16V 470μF
: 出力で使うのが良いみたい。パワフル。中音が伸びやか。
ルビコンZLH 電源用電解コンデンサー 35V 470μF
:出力カップリングではダメっぽい。電源コンデンサとしては平坦で乾いたような高音。微妙。
Panasonic OS-CON 16V 470μF
出力カプとして: 鋭い音。中高音寄り。今までスルーされていた音を感じ取れる。
電源用として: パワフル。テンポ良い音になる。
サン電子工業 超低ESR電解コンデンサ 25V 470μF
: 出力で使っても良いような気もするがやはり電源用コンデンサで。
クリアな音質。重厚感ある低音。音に奥行きが出る。
ニチコン MUSE KZ オーディオ用電解コンデンサー 35V 470μF
: バランスの良い柔らかな音。やや低音寄り。電源で使うと少し音がボヤける。
以上、今回はトランジスタヘッドホンアンプで、
コンデンサーとトランジスタを色々と換えて音を試聴してみました。
1つの部品を変えるだけで音楽の印象がガラリと変化して、
その部品の組み合わせも多数、
様々な音の変化を楽しむことができます。
前回作ったトランジスターヘッドホンアンプの作製と併せて、
アンプの部品交換、
みなさんもぜひお試しください。
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