ブレッドボードでトランジスタ石ヘッドホンアンプを作ってみた -ど素人の電子工作③-


ブレッドボードトランジスタ石ヘッドホンアンプ02


ネットを漂いながら自作オーディオ機器を作っている方々の記事を読んでる。
自作アンプや自作USB-DACとか、すごいなあと感心しつつも、
自分にはそんな技術力もなくただ指を咥えて見ているだけ。

初心者でも真似して作れそうな自作オーディオ機器なぞ無いかなと探していると、
このようなページを発見。

http://www.ii-tripod.com/を運営している方の「ヘッドフォンアンプの自作(by初心者)」というページ

いろいろな回路図のレシピを見ながら、オペアンプを使った電池駆動のヘッドホンアンプ作りをされている模様。
この方は初心者と称しつつも、知識や技術は自分より遥かに上。
現在の自分には真似できそうにない。

しかし、作られているヘッドホンアンプの中で

トランジスタ一石ヘッドフォンアンプ

は部品点数が少なく真似できそう。


さらにこのオリジナル、大本の回路図を描かれた別の方のページを見てみる。

MKKさんという方の「ヘッドホンアンプ製作」というページ


なるほど…

………
……………

分からん!!
というか、ど素人なので回路図が読めない!!


いや抵抗やコンデンサーが書いてあるのは読める。
かろうじて電源やトランジスターなども分かる。
しかし、それ以外はサッパリ。
ちんぷんかんぷん。

えっ、回路って+からーで1周するはずだよね。
この回路図は一方通行で止まっているような。
それにオーディオ信号ってLとR2つ必要なのにこれは1つだけ、なぜ?
あと地面にくっつけるこの記号はなに?
全く分からん!


という訳で、ネットの知識を駆使して解読(偉そう)した結果がこちら。

トランジスタ石ヘッドホンアンプ回路図を分かりやすくしたもの
図の作成には『Paas』というソフトウェアを使わせて頂いたきました。

なるほど、地面にくっつく記号GNDはグランドで0V地点、大体はマイナスに接続されるのね。
オーディオ信号の片方は省略されているのか、ふーむ。


※追記
電池に直結している470μFのコンデンサは1つでもいいのかなあ。
回路図の読み方を間違っているのかも。分からん。
でも組み立てた後、2つで音はちゃんとなってるよ(適当)




分かった所で早速実際の回路づくりに。
けど、自分の理解が間違っている可能性もある。
ユニバーサル基板でのハンダ付けもまだやったこと無いし…

なので、やり直しの効くブレッドボードを使って回路を作成する。
ハンダ付けも要らないしね。


材料
・ブレッドボード
・ジャンパー線(セット)
・150Ω抵抗 × 2
・4.7kΩ抵抗 × 2
・51Ω抵抗 × 2
・6.3V以上で470μFのコンデンサ × 2 (電源)
・6.3V以上で470μFのコンデンサ × 2 (出力)
・16V以上で47μFのコンデンサ × 2
・0.01μFのコンデンサ × 2
・NPNトランジスタ × 2
・3.5mmステレオイヤホンジャック × 2
・ステレオミニジャックDIP化基板 × 2
・電池ケース




ブレッドボードとジャンパー線のセットはAmazonで買うのが安い。
イヤホンジャックや他の電子部品は秋月電子と千石電商で購入。




試行錯誤しつつ完成。
並列の分岐が間違ってたり、
51Ωの所を51kΩを繋いでいたり、
PNPトランジスタとNPNトランジスタで端子の順序が違うのを知らなかったり、
と色々と手惑いながら、やっとこさ完成した。

ブレッドボードトランジスタ石ヘッドホンアンプ01

ブレッドボードトランジスタ石ヘッドホンアンプ02

ブレッドボードトランジスタ石ヘッドホンアンプ03

ブレッドボードトランジスタ石ヘッドホンアンプ04
抵抗は1/2Wのものを使った(少しデカイ)


ジャンパー線がゴチャゴチャして全体が見づらいかも。
短いジャンパー線は買わなかったのよ。

これでは分かりづらいので一応、Fritzingで描き起こしてみた。

ブレッドボードトランジスタ石ヘッドホンアンプをfritzingで描画
FritzingはLinux版を使用。
見やすいように間隔をとって描いたので実際にはもっとコンパクトに収まると思う。
Fritzingに51Ω抵抗が無かったので表示上47Ω抵抗を使っているよ。



3.5mmイヤホンジャック基板取付けをキットでDIP化
3.5mmステレオイヤホンジャックにはブレッドボードに差し込めるように、
秋月のDIP化キットを使った。
(※ハンダ付けが必要)
取り付けるスペースが無かったのでミニブレッドボードを介して接続。



トランジスターとコンデンサーにジャンパー線をハンダ付け
大きなパーツやピンに差し込めない太い軸のパーツは、一度ジャンパー線にハンダ付けしてから組み込んだ。


電池ボックスとエネループ
電源は単3電池×4。エネループで電圧4.8V。


最初の150Ω抵抗を10kのボリューム抵抗にしても良いらしいけど、ボリューム抵抗は音質が悪くなるので変更しない。
いくつか抵抗を買ったので適宜換えていこう。



実際に聞いた音質はというと、超クリアな音。
以前組み立てたNFJ製アンプでは解像度の低下があったがこれには無い。
部品点数が少ないおかげだろうか。

実際にはヘッドホンDAP直差しに対してごくわずか解像度低下している。
しかしトランジスタアンプを通すことによって楽器ごとに距離感が出るというか、深みが増すというか。
これが音の定位が定まるということなのかな。
DAP直差しより耳疲れがない。

また電池駆動なのでコンセントからのハムノイズもなく良い感じ。
無音時のホワイトノイズも自分作った環境では出なかった。
(使うトランジスタにもよるのかも)


それに嬉しい誤算というか、
ブレッドボードで回路を組んでいるため電子部品が固定されてない。
なのでトランジスターを別な周波数特性のものにしたり、
コンデンサーを音響用ハイグレード品にしたりと、
パーツ交換による音質の変化を楽しむことができる!

それについては追々次の記事で書こうかと。
使った電子部品の型番なども次回にて。


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タグ : 電子工作 アンプ
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